毎日顔や髪が直接触れる枕カバー。実は、素材ひとつで寝心地が大きく変わるのをご存じでしょうか。
「なんとなく付属のカバーを使い続けている」「洗い替え用に安いものを買っている」という方も多いかもしれません。しかし、肌荒れや寝ぐせ、寝苦しさの原因が枕カバーの素材にあるケースは珍しくありません。
この記事では、寝具を50個以上試してきた筆者れんが、枕カバーの主要素材それぞれの特徴と、自分にぴったりの1枚を見つけるための選び方を詳しく解説します。素材ごとのメリット・デメリットを理解しておけば、自分の悩みや生活スタイルに合った枕カバーを迷わず選べるようになります。
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枕カバーの素材が睡眠の質に影響する理由
人は一晩でコップ1杯分の汗をかくといわれています。枕カバーはその汗を最初に受け止めるアイテムであり、吸湿性や放湿性が睡眠中の快適さを左右します。
また、寝返りのたびに顔や髪が枕カバーと擦れ合います。素材の摩擦係数が高いと、朝起きたときに髪がパサついたり、肌に赤みが出たりすることがあります。
さらに、素材によって通気性や保温性も異なるため、季節に合った枕カバーを選ぶことで夏はひんやり、冬はぬくもりを感じながら眠ることができます。

枕カバーの主要素材5つを徹底比較
綿(コットン)── 万能タイプの定番素材
綿は枕カバーの素材として最もポピュラーな存在です。吸湿性と肌触りのバランスに優れ、オールシーズン使いやすいのが大きな特長といえます。
天然素材なので肌への刺激が少なく、敏感肌の方でも安心して使えます。洗濯機で気軽に洗えるため、清潔さを保ちやすいのもうれしいポイントです。
一方で、乾きにくい点や、洗濯を重ねるとゴワつきが出る場合がある点は押さえておきましょう。柔軟剤を使うとゴワつきを軽減できますが、使いすぎると吸湿性が落ちるため適量を守ることが大切です。
綿の枕カバーは織り方によって質感がまったく異なります。たとえばサテン織りは光沢があり滑らかな肌触りで、シルクに近い感覚が得られます。ブロード織りはしっかりとした質感で耐久性が高く、普段使いに適しています。ガーゼ織りは通気性が非常に高く、夏場に重宝する方が多いです。
- 吸湿性が高く、寝汗をしっかり吸収
- 肌に優しい天然素材
- 洗濯しやすく衛生的
- 織り方(サテン織り・ブロード織り等)で質感が変わる
シルク(絹)── 美髪・美肌を意識する方に
シルクは人間の肌に近いタンパク質で構成されており、摩擦が非常に少ない素材です。寝返り時の髪や肌への負担を軽減しやすく、朝の寝ぐせや肌荒れが気になる方から支持を集めています。
吸湿性と放湿性の両方に優れているため、夏はサラッと、冬はしっとりとした寝心地を保てます。ただし、デリケートな素材なので手洗いが推奨されるケースが多く、価格帯もやや高めです。3,000円〜10,000円程度が相場で、綿やポリエステルの数倍になります。
なお、シルクの品質を見る際には「匁(もんめ)」という単位が参考になります。19匁以上のものを選ぶと厚みと耐久性のバランスが良く、日常使いに適しています。
ポリエステル── コスパと耐久性重視の方に
ポリエステルは化学繊維の中でも特に耐久性と速乾性に優れています。洗濯してもヘタりにくく、乾きが早いため、頻繁に洗い替えしたい方に向いています。
抗菌・防ダニ・防臭加工が施された製品も多く、清潔さにこだわりたい方にとっては実用的な選択肢です。ただし、吸湿性が低いため、汗をかきやすい方は蒸れを感じる可能性があります。
麻(リネン)── 夏場の蒸し暑い夜に
麻は天然素材の中でも特に通気性と吸湿性に優れ、触れたときにひんやりと感じる接触冷感があります。高温多湿な日本の夏にぴったりの素材です。
独特のシャリ感があり、使い込むほどに柔らかくなる経年変化も楽しめます。ただし、最初はやや硬めの肌触りのため、柔らかい質感を好む方は慣れるまで時間がかかるかもしれません。
タオル地(パイル)── 汗っかきの方に
タオル地はその名の通り、タオルと同じパイル織りで作られた素材です。吸水性が非常に高く、寝汗をしっかりと吸い取ってくれます。
ふんわりとした柔らかい肌触りで、冬でも冷たさを感じにくいのが特長です。洗濯を繰り返すと毛羽立ちが出やすい点は注意が必要ですが、コストパフォーマンスが高い製品が多く手に取りやすい素材といえます。

枕カバーの形状(装着方法)による違い
ファスナー式
枕全体をすっぽり覆い、ファスナーで閉じるタイプです。枕がズレにくく、寝返りが多い方でもカバーが外れる心配がありません。サイズが合っていないと閉まらないため、購入前に枕の寸法を確認しておきましょう。
封筒式
枕を差し込み、余った布を折り返して留めるタイプです。金具がないため顔に当たる心配がなく、多少のサイズ違いにも対応できる柔軟性があります。着脱も比較的スムーズで、日常的な洗い替えがしやすい点もメリットです。
かぶせ式(ピロケース)
枕にかぶせるだけの手軽なタイプです。着脱が簡単で洗濯の手間が少ない反面、寝返りでズレやすいというデメリットがあります。
失敗しない枕カバーの選び方4つのポイント
1. 自分の悩みに合った素材を選ぶ
まずは「自分が枕カバーに何を求めるのか」を明確にしましょう。肌荒れが気になるならシルクや綿、汗対策ならタオル地や麻、耐久性ならポリエステルが適しています。複数の悩みがある場合は、優先度の高いものから順に素材を絞り込んでいくとスムーズです。
2. 枕のサイズに合ったものを選ぶ
枕カバーのサイズが合っていないと、就寝中にカバーがヨレてシワが顔に当たり、肌トラブルの原因になることがあります。枕の縦・横・高さを測ってからカバーを選ぶのが鉄則です。
一般的な枕のサイズは43×63cmですが、低めの枕や大きめの枕を使っている場合はサイズをしっかり確認しましょう。
3. 季節に合わせて使い分ける
枕カバーを通年で1枚だけ使い回すのではなく、夏は麻やポリエステルの接触冷感タイプ、冬は綿やタオル地といった使い分けがおすすめです。季節に合わせることで、より快適な睡眠環境を整えられます。
4. 洗濯のしやすさも考慮する
枕カバーは週に1〜2回の洗濯が推奨されています。洗濯機で丸洗いできるか、乾きやすい素材かどうかも選ぶ際の大切なポイントです。シルクのように手洗いが必要な素材は、忙しい方にとって負担に感じることもあるため、ライフスタイルに合った素材を選ぶことが重要です。
枕カバーを長期間洗わないまま使うと、皮脂や汗が蓄積してダニやカビの繁殖原因になります。こまめな洗濯を心がけましょう。
枕カバーの素材を変えるときの注意点
新しい素材の枕カバーに替えたとき、最初の数日は違和感を覚えることがあります。特にシルクや麻など、今までの素材とまったく異なるものに変えた場合は、肌触りや温度感覚の違いに慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
また、素材によっては洗濯方法が異なるため、購入時に洗濯表示を必ず確認してください。綿やポリエステルは洗濯機で気軽に洗えますが、シルクは手洗いが基本で、麻は脱水を短めにしないとシワが残りやすくなります。

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枕カバーの素材別おすすめシーン早見表
どの素材を選べばいいか迷ったら、以下の目安を参考にしてみてください。
- 肌が敏感・肌荒れが気になる → シルク・綿
- 寝汗が多い・夏場の蒸れが気になる → 麻・タオル地
- とにかく手入れが楽なものがいい → ポリエステル
- 髪のダメージ・寝ぐせが気になる → シルク
- コスパ重視で耐久性が欲しい → ポリエステル・綿
- オールシーズン1枚で使いたい → 綿(サテン織り)

枕カバーの予算はどのくらいが目安?
枕カバーの価格は素材によって大きく異なります。ポリエステル製なら500〜1,500円程度、綿製は1,000〜3,000円程度、タオル地は800〜2,000円程度、麻は2,000〜5,000円程度、シルクは3,000〜10,000円程度が相場です。
コストを抑えたい場合は、綿やポリエステルの枕カバーを複数枚用意してローテーションするのが現実的です。一方で、肌や髪への影響を重視する方は、シルクに投資する価値があります。毎日使うものなので、1枚あたりの単価だけでなく「使用期間で割った1日あたりのコスト」で考えると、判断しやすくなります。
枕カバーの正しいお手入れ方法
洗濯頻度の目安
枕カバーの洗濯は週1〜2回が理想です。汗をかきやすい夏場は2〜3日に1回洗うとより清潔に保てます。洗い替え用に2〜3枚ストックしておくとローテーションがスムーズです。
洗濯時は裏返してネットに入れると、表面の毛羽立ちやダメージを軽減できます。乾燥機の使用は素材によっては縮みの原因になるため、洗濯表示を確認してから使いましょう。天日干しが難しい場合は、風通しの良い室内で干すだけでも十分です。
枕カバーの買い替え時期の目安
枕カバーは消耗品です。洗濯を繰り返すことで生地が薄くなったり、ゴワゴワした手触りになったりします。一般的には半年〜1年程度が買い替えの目安です。お気に入りの素材が見つかったら、同じものを複数枚まとめて購入しておくと、常に快適な状態で使い続けられます。
素材別の洗い方
綿・ポリエステル・タオル地は洗濯機で問題なく洗えますが、シルクは手洗いまたはおしゃれ着用洗剤で優しく洗いましょう。麻は洗濯機で洗えるものが多いですが、シワになりやすいため脱水は短めに設定するのがコツです。
よくある質問(Q&A)
Q. 枕カバーの色は睡眠に影響しますか?
色そのものが睡眠の質を直接変えるというデータはありませんが、寝室の雰囲気づくりという意味では影響があります。ブルーやグリーンなどの寒色系はリラックスしやすい空間を演出するとされています。逆に鮮やかな赤やオレンジは覚醒作用があるともいわれるため、寝室にはやわらかいトーンの色がおすすめです。
Q. 枕カバーのにおいが気になるときの対処法は?
枕カバーのにおいの主な原因は皮脂や汗の蓄積です。通常の洗濯でにおいが取れない場合は、酸素系漂白剤を40度程度のぬるま湯に溶かし、30分ほどつけ置きしてから洗濯するのが効果的です。ただしシルク素材には酸素系漂白剤は使えないため、中性洗剤で優しく手洗いしてください。
Q. 枕カバーを裏返して寝るのはアリですか?
洗い替えが間に合わないときの応急処置として、枕カバーを裏返して使う方法は一定の効果があります。表面に付着した皮脂や汗が直接顔に触れなくなるためです。ただし、あくまでも一時的な対策であり、こまめに洗濯して清潔な状態を保つのが基本です。
Q. 枕カバーだけ変えても効果はありますか?
はい、枕カバーは肌や髪に直接触れるため、素材を変えるだけでも寝心地の変化を実感しやすいアイテムです。枕そのものを買い替えるより手軽にできるので、まずはカバーの素材から見直してみるのも一つの方法です。
Q. シルクの枕カバーは値段が高いですが、それだけの価値はありますか?
シルクの枕カバーは3,000〜10,000円程度のものが多く、綿やポリエステルに比べると高価です。ただし、髪や肌への摩擦が少ないという特性は他の素材にはない強みなので、肌荒れや髪のダメージに悩んでいる方には試してみる価値があります。
まとめ
枕カバーの素材選びは、快適な睡眠を手に入れるための手軽で効果的な方法です。綿の万能さ、シルクの肌・髪へのやさしさ、麻の涼しさ、ポリエステルの耐久性、タオル地の吸水性と、それぞれの素材に明確な特長があります。
まずは自分の悩みや季節に合わせて素材を選び、枕のサイズに合ったカバーを用意してみてください。たった1枚のカバーを変えるだけで、朝の目覚めが変わるかもしれません。

参考:まくら株式会社「枕カバーの選び方大全」|VENUSBED LIBRARY「枕カバーのおすすめ素材と選び方」|coconem「枕カバーの素材別おすすめ」
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